療育手帳を取得するメリット!実際にいくら貰える(減免される)のか!

 

f:id:sayu2020:20210213220505j:plain

療育手帳とは、主に「知的障害」を抱えた方に交付される障がい者手帳の一種です。取得するには、市区町村の保険福祉センターなどを通じて、児童相談所等で検査を受ける必要があります。

 

この検査で、発達指数(DQ)や知能指数(IQ)が主に75以下(自治体によっては70以下)と判定されると、療育手帳が交付されます。

 

療育手帳を取得することのメリットを紹介していきたいと思います。

 

 

1 療育手帳で受けられる福祉の範囲はとても広い!

療育手帳を取得することで、日常で使う様々な分野で割引や税金の控除や減免を受けられます。

 

(1)手当給付<もらえるお金>

・特別児童扶養手当

・障害児福祉手当

・特別障害者手当

・障害者扶養共済

など

 

(2)税金

・所得税、住民税の障害者控除

・相続税の障害者控除

・自動車取得税の減免

・マル優、特別マル優制度

など

 

(3)公共料金

・水道の基本料金相当額減免

・NHK放送受信料の減免

・粗大ごみ処理手数料の免除

など

 

(4)外出支援

・ガイドヘルプ(移動支援)

・鉄道、バス、航空運賃の割引

・タクシー料金の割引

・駐車場の割引

など

 

(5)その他

・市営、県営住宅入居の当選率優遇

・重度障害者医療費の助成

・訓練、介護器具購入費の助成

・粗大ごみの持ち出し(一人暮らし)

など

 

手帳を取得することで、こうした幅広い制度をスムーズに受けとることができます。

制度の中には、手帳の取得が受給要件となっているものもあります。

 

注意点は、各自治体によって認定基準も内容も違うこと。自分で申請しないと受け取れない制度が多いこと。

また、家族の収入や扶養家族の人数によっては、支給が制限される制度もあるため、利用する際は自治体に確認してみましょう。

 

今回は貰える(減免される)制度について紹介したいと思います。

 

2 特別児童扶養手当(貰えるお金)

国の代表的な制度に「特別児童扶養手当」があります。

まず驚きなのが、「軽度」でも対象となることです!

(1)対象は20歳未満の児童で

・療育手帳でおおむねAやB1の「重度と中度」が対象者は基本

ですが

・療育手帳の判定がB2などの「軽度」でも、もらえる可能性があります。

 

 (2)支給額

1級で、月額約5万2千円

2級で、月額約3万5千円

です。

 

これは、比較的軽度な障害も対象としている点が特徴です。

ただし、所得制限があることに注意が必要です。所得制限については、自治体ごとにことなりますが、

 

また、重度の障害児に対しては、同じく国の制度である「障害児福祉手当」や「特別障害者手当」もあります。

さらに、自治体によっては、様々な手当がありますので、お住まいの自治体に確認してみましょう。

 

2ー1 特別児童扶養手当の申請手続き

特別児童扶養手当の申請手続きは、療育手帳と同じで、市役所(区役所)の障害福祉窓口で行います。

 

3 障害者控除(所得税・住民税の控除)

税金面での、代表的な優遇措置として、障害者控除や特別障害者控除(重度)などがあります。

年末調整や確定申告によって障害者控除を受けると、所得税や住民税の額を抑えることができます。

 

でわ、実際にどれぐらいお金が戻ってくるか早見表を作成しました。

 

年収の目安

療育手帳B判定

療育手帳重度A判定
550万円まで 3万9千円割引 5万円割引
550万円~700万円まで 5万3千円割引 7万円割引
700万円~1000万円まで 8万円割引 11万円割引
1000万円~ 8万8千円割引 12万2千円割引
年収の目安 東京都愛の手帳3,4度 東京都愛の手帳1,2度

 

年間でいくら安くなるのかが分かると、家計がどれぐらい助かるかが実感できると思います。その分、子供の教育に回すこともできるので、子供のためにもなり!家計に余裕ができると、心にも余裕ができます!ので、金銭面は分かりやすく早見表にしました。

※割引額は所得税と住民税を合わせた割引額になります。

 

3ー1 療育手帳で税金の割引の手続きはどうするのか

(1)会社員の場合

会社に療育手帳のコピーを提出するだけ!

「年末調整」の時に、会社に提出することで割引が受けられます。

 

療育手帳を持つ障害者を扶養している人が、税金の割引の対象です。

年収によって税金の割合が変わってくるので、共働きの場合はより年収の高い方の会社で年末調整を受けましょう。

 

(2)自営業の場合

自営業の方は「確定申告」で手続きするだけ!

確定申告書では、障害者控除の欄に療育手帳を持つ人を記入するだけで割引を受けることができます。

 

まとめ

申請は自分で早めにしましょう!

様々なお得な制度がありますが、自分から申請しないともらえません。

自分がどの制度の対象かを確認するためにも、役所には早めに相談に行きましょう。

 

「特別児童福祉手当」を貰っている場合、月額3万5千円(年間で約40万円)にもなります。

療育手帳を持っている家庭の場合、共働き自体が難しいことが多いので、この金額はとても助かります。

 

安くなった分、貰った額を貯めておくことで、将来の子供に残せるものも多くなります。行動しない不安より、試せるものは試していくことで、無くなる不安もあると知りました。是非とも、第一歩として、役所へ相談に伺ってみましょう。